「……どうしたんだろうね、あの三人。」

帰り道がユウナはうつ向きながら言った。

「それがわかったら苦労しないって。」
少し素っ気なく返す私。

「あの三人の共通点は…?」
「女子。」
「もうちょい具体的にぃ…。」
ユウナが何か両手を変な風に動かしながら言った。

「んじゃあ二年。」
「後は?」
「……さぁ?」
三人は…… 仲も良いわけじゃないし…。
しばしの沈黙。



「ミサキはどう推理する?」
不意にユウナが問い掛ける。

「…………わからん。」
「んん~。…ったく、本当にどうしたんだろ…? 心配だな…。」
「まぁ、そのうちひょっこりと帰ってくるかもよ?」
「……そうなってほしーな。本当に。」
ユウナは両手を組んで上に上げて伸びをした。目を細めるから、撫でられてる猫みたいな顔になってかわいい。


やがて、分かれ道になる。

「じぁあね。また明日。」
「うん~。まったね~。」
明るい声で手を振るユウナに、私も小さく手を振り返した。