「………夜は寒ぃな。」
「うん…。」
短い会話を途切れ途切れに交わす。

ケイスケ君と私が歩く道。少し先で秋の風に木葉の舞い上がっている。


「………誰に殺されたんだろーな。トモミはさ。」
ケイスケ君が呟く。とても悲しんでいる様子ではない。

「……さぁね。早く見つかると良いね、犯人。」
素っ気ない返事。私も死んでくれてラッキー って思ってる人間の一人だし。

「………そうだな。」
その声は、どこか嬉しそうな感じがした。もちろん、感じただけで、しんみりした顔で言っていた。

「まさか、クラスの奴だったりして!」
ケイスケ君はふざけてそう言ったんだと思うけど、私は許せなかった。


誰かさんが冒した罪の濡れ衣を他人に着せようとするなんて。