「………ミサキ。聞いた?」
「……何を?」
「また、行方不明だって。」

ユウナのその一声で、私は凍り付いたかのように動けなかった。

「…つ、次は誰が……?」
「一年の子 だって。学校にも来てないし、連絡も無いみたい。」
「…………ま、まさか…。 学年も違うし、ただの偶然だよ~…。」
少しふざけて言ってみたが、ユウナの目は本気で、嘘をついている様子じゃなかった。

「……そんな…。」
「でも、混乱には至ってないみたい。先生達が話を合わせててるから。」
「…どっから来てんの? その情報。」
「フッフッフッ…。 二年情報部長をなめるんじゃな~い!!」
「いつ出来たのさ。そんな部活。」
「…さっき!!」
「まともな答え期待した私がバカだった。」


その日は、久し振りにいつも通りの騒がしい授業が行われた。