椿に腕を引っ張られて30分後
俺と椿は俺の家の前にいた
「ねぇー?家って誰かいるの?」
玄関先で1分立ちつくしたあとに椿が口を開いた
「いねぇーよ俺ん家母子家庭だからな」
「え?お兄さんは?」
あれ?俺こいつに俺の兄の事話したっけ?
そんな事を考えながらその問いに答える
「出てったよ、いい年齢だしな、大学生にもなってだらしねぇー兄貴だよな…
今は大学の近くで一人暮らししてるよ」
「そっか」
そんな話しながら
「ほら、入れよ!母親は帰りおせぇーし家で遊ぶんだろ?」
何らかんら入れてしまった
「いいの?お邪魔します」
「何も遊ぶもんなんかねぇーぞ?あっ、俺の部屋二階の左に行ったすぐの部屋だから先行っててくんね?」
「うん、わかった」
そう言うと椿は俺の部屋へ向かって階段を上ってった
「家に誰か入れるのかれんの事故以来だな……」
中学の時俺は毎日人に囲まれていた
運動神経もいいせいか期待の的だった
親友だって仲間だってたくさんいた
でも全員離れていった
俺がサッカーを辞めてから…
ある奴はスカウトされて色んなとこに散らばってった
ある奴は俺といることを恐れ転校
一番の親友はあの事故の後の事で話さなくなった
あいつは、俺と一緒のクラスにいる
もう関わってねぇーけど

