そんなこんなで練習試合

結果、6-5 で俺らの勝ち

ほぼギリギリ

このままでは本番の試合がどうなる事やら

流石に皆焦り出した

そろそろアイツを説得に行かないと

俺はその日の帰りれんの家へ寄った

ーピンポーンー

チャイムを押す

出たのはれんのお母さんだった


「はい?」

「広斗です」

「あら!広斗君?待ってて今開けるから」


ーガチャー


「どうぞ入って?」

「おじゃまします」

「ごめんね?あの子ったらずっと部屋にこもってて出で来ないのよ!」


れんの部屋に向かいながら話す

2階にある,、アイツの部屋 

階段が物凄く重い

おばさんに大丈夫と言ってあげたいでもそう言い切ることが出来ない

あんなに心配しているのに

これでれんを説得出来なかったらきっとおばさんをもっと不安にさせてしまうだろう

どんどん階段が重く感じる

上り切る頃には俺の手は震えだしていた

あいつの部屋の前へつく


「れん?広斗君が来てくれたわよ?」


何の返事も無し


「おばさんあとは俺が話しますからいいですよ!」


おばさんは頷くと下へ降りていった

それからはプレッシャーとの戦いだった

俺は最後あいつの部屋を出る前に


「生きろ……俺は先に行く……」


聞こえるかわからない声で言い残しあいつの家を後にした

れんを信じて

いつか、本当のあいつが帰ってくると信じて