放課後の教室で一番後ろの一番窓側の自分の席に座って窓の外を眺めていると


「好きです!付き合ってください」


またか…

かれんがいなくなってから告ってくる奴が増えた、

どうせ彼女いないならとそう思ってるに違いない

でも俺は誰とも付き合う気など無い


「俺、彼女いるから無理!」


俺はまだかれんと別れたわけではない

ただ、かれんがこの世から消えただけだ


「えっ?彼女さんいるんですか?
だって、亡くなったんじゃ…」

「はぁ?お前もかよ、うぜぇーよ!早くどっか行けよ!」


そう言うといつも女子たちは泣いて去っていった、

でもただ一人俺の前からさらない奴がいた、

伊藤 唯 今の俺のクラスの委員長

俺は教室に自分一人だと追い込みひとりごとを言う


「はぁー伊藤もさっさと俺のこと諦めればいいのに」


だがそんな願いなんて、あいつには届かないのだろう


「へぇー、れん君ってモテるんだね?
学校に残って告白されるとはすごいねぇ!青春ですか?」


ふと知らない女子に話しかけられた

その知らない女子は前のドアから入ってきて俺の隣の席に座った


「関係ないだろ?てか誰だよ?ここのクラスじゃねぇーよな?見かけねぇーし、お前も告白か?だったら……」

「ずいぶんモテる自信あるんだね?誰があんたなんかに告ると思うの?まぁーその自慢に免じて名前教えてあげてもいいよ?
私の名前は、椿 かえで 覚えておいてね?せっかく教えてあげたんだから、ちなみにこのクラスの転入生だから、よろしく〜♪」


「はぁ〜?お前は何言ってるんだよ!アホなのか?」


高校生三年C組しかも10月!

こんな時期に転入生なんてどう考えてもおかしい


「アホとは失礼な!あなたの様な自慢野郎にアホ呼ばわりされたくないし!まさか先生から何も聞いてない訳ではないでしょ?先生は話はしとくって言ってたもの」


そうだったか?

自慢じゃないが授業中も俺はずって自分の世界に入って考え事をしていてとてもじゃないが人の話を聞く暇がない!

てかセンコーの話とかだりぃーし…


「悪いが記憶にない!話はそれだけか?だったらさっさと帰ってくれ!」


邪魔だし…うるせぇーし…


「なにそれ!ひど〜〜い!そんな言い方しなくたって…あなた優しいのにどうして人にそんなに怒った顔してるの?」


「は?どうでもいいだろ?お前には関係ねぇーよ!気分わりぃーし帰る!」


「ちょっと!!待ってよー!」


俺は人の話を聞かず、椿 かえで と名乗った女子を学校の教室に一人残して教室を後にした

帰り道考え事をしながら俺はいつもの帰り道を歩く

どうして彼女は放課後に学校にいたのか

どうして自分の教室をわざわざ見に来たのか

そして、初めてあった奴に馴れ馴れしく話ができるなんて普通の女子ならしなそうだ

そんな事を考えながら歩いていると家についていた

まぁーいい

そんな事は直接明日本人に聞けばいいのだから


そして俺は、自分の玄関のドアを開けて自分の家へと帰った