インフィニティ(仮)

僕は声を張って昴君に話しかけた。

「まあ、見ときんしゃい!」


昴君がおかしくなった。
変なしゃべり方をしている。



そんなことを考えていると…鉄格子はひとりでに左右にひしゃげていった。

人一人が通るには十分な広さが出来上がっていた。


「さ、ちゃっと出なよ。」


僕は遠慮がちに牢屋を出た。


「どうして助けてくれたの?」


「何言ってるの?早く逃げないと危ないって。」


何から逃げるんだろう…。
そう思っていたとき僕の背後に巨大な、何かが落ちてきた。

「うわっ!」

反射的にかわす。

落ちてきた場所は軽く溶け…血生臭い臭いがした。


「クサ…なにこれ?」


僕は落ちてきたそれを指差した。

「スルトの腕じゃないかな?クサ!」


よく見ると所々流血していて…脈打っている。


…なんだか気分が悪くなってきた。


「外は危険だから常にヴィジョンを解放しておく事をお勧めするね。ブイ!」


そう言うとやたらと筋肉質な腕につけたグローブが光り出した。



「恭。ラグナロクはもう始まってるんだよ。」