インフィニティ(仮)

槍が浩平君を拒絶し、手を触れることが出来ない。

「くそぅ!グングニルの槍か!」

清十郎君は大きく右手を降りかぶり、浩平君が振り向いた時に直撃した。

「うぐっ!」

浩平君は血を吐きながら倒れた。


清十郎君は浩平君の上に乗り、両手をつかんで押さえこんだ。

「そんなに死にたいか?なら俺の右手の仲間入りにしてやるよ。」


清十郎君は恐ろしい事を言った。右手…それは弥生と同じく《死》を意味している。


「恭!」


突然僕は名前を呼ばれてビクついた。


「輝石をとるんだっ!」


今動けるのは僕だけ。やるならチャンスだ。


「馬鹿やろう!やめろ!それを取ればどうなると思っている!」

清十郎君はああ言ってる…。


けど、弥生を見捨てるわけにはいかない。もう…すぐそこにあるんだ。


手を伸ばせば届く距離に。


…僕は父さんとは違う!



これを少しとるだけ…少し…。

それでスルトはどれだけ入るのか…。


どれだけの人が死ぬのか…。




母さん。




「ごめん…弥生。」

僕はユミルの輝石を前に膝をついた。