安心したとき…。
浩平君の様子がおかしい事に気が付いた。
浩平君はユミルの輝石に近づき…触れようとしていた。
「浩平君?」
浩平君はこっちを向いた。
…いや僕の後ろ?
「…やっぱりお前ロキだな?」
清十郎君…いつの間に。
清十郎君は手に大きな槍を持って浩平君に向かって構えていた。
「…フン、清十郎の方はオーディンか。」
ロキ…オーディン。
自分の中に眠るもう一人の自分の事を言っているのだろうか…?
じゃあ僕はトール?
「二対一じゃあ分が悪いだろ。引きな。」
…その二に僕は含まれているらしい。
「残念だけどトールはまだ完全に覚醒してないよ。」
「なら俺の相手じゃないな。諦めろ。」
浩平君はユミルの輝石に近づき手を伸ばした。
清十郎君も浩平君に向かって槍を投げた。槍は台座と浩平君のあいだの地面に勢いよく突き刺さる。
「俺の話聞いてたか?」
「……ウザイよ、あんた。」
清十郎君は走って浩平君に向かう。
浩平君も台座に手を伸ばす。


