「それが君の名前…。」
『てめぇの名でもある』
僕の中にいる僕はその鏡に姿を映しだし、手を…伸ばした。
僕の姿をした僕は僕の首をつかみ、爪が肉に食い込む。
「う…。」
滴る血が僕の腕にたれて鏡に吸い込まれていった。
くるしい…。
息が…。
僕につかまれた手をつかみ、あがく。
ああ…これで終わるのかな。僕の人生。
……恭。
弥生の声。久しぶりに聞いた気がした。
ー 自分を…信じてあげて ー
「キミは…」
『私は…』
『フォルセティ』
僕は全身の力を抜いて…身をまかした。
『僕を受け入れるのか?』
僕は無言でまぶたを閉じた。
その瞬間…。
鏡は砕け散った。
首は楽になり傷は消えていた。
宇宙は朝を迎えるように明るくなって台座がある機械的な部屋が現れた。
「ははっ!!やったぞ!恭!見て見ろよ!ユミルの輝石だっ!」
台座に一際真紅の輝きを放つユミルの輝石…。
見るもの全てを虜にするほど美しかった。
「この下にエッダが…。」
これで弥生は元に戻るよ…。


