病室を出ると雰囲気がガラッと変わった。
相変わらず高すぎる天井。
おそらくスルトを収容するためだろう
壁際にエレベーターのようなものがあった。
「あそこから行こう。」
浩平君が指指したのはそのエレベーターだった。
二人でエレベーターに乗り込み、地下へ進む…。
あまりに長く下に続く漆黒。
このまま行けば闇に吸い込まれていくような感覚がした。
「この分だと簡単にいけそうだなぁ。」
そう思った。
「だったらいいけどね~。」
音が鳴り、エレベーターのドアが開いた。
そこは宇宙のような景色が360度広がっていて…足元がおぼつかない感じ…。
その中央に縦長の丸い鏡のような物が浮かんでいた。
「なんだありゃあ?」
僕はその鏡を覗きこんでみた。
何もうつらない。
ただ…
頭の中に何かが呼びかける。
『如月恭。』
「……誰!?」
またあの声だ。浩平君には聞こえないみたい…。
奇怪な顔で僕を見ている。
『てめぇは俺…俺はてめぇ。我が名はトール』


