「さむっ!何で今日に限ってこんなに寒いの?もういやっ!」
「ごめんってばー。怒んないでよ、知由美。寒いのはしょうがないじゃん。」
「分かってるけどさー」
もう四月に入ったというのに、一向に暖かくならない。
むしろ寒くなっているんじゃないかと思うほど、最近は気温が著しく下がっていた。
そして、今日はそんな中でもとび抜けて寒い。
暑いのも寒いのもどちらも嫌いだけど、どちらかといえば寒がりの私にこんな寒い中、空姫様を探し回れとはもう罰だ。
「もう、今日は止めにしない?また今度にしてさぁ」
「そんなに寒いならマフラー貸そうか?」
「あ、那流。」