――綺麗な声…
嫌いな奴だけど、それでも嘘は言えない。
「はぁー。よく知ってるなぁ。まぁ、あんまり俺らが知ってるやつと変わってないから大丈夫だな。俺、ちゃんと覚えれたぜ!」
すげぇだろ、とでもいうように私を見てくる那流。
いや、俺だってこれぐらいはできるぞ!といった感じかもしれない。
――よかった…。那流の心が雛に揺れてたらどうしようかと心配になったから…。
でも、そんなこと言ったら、絶対に調子に乗るので言わない。
「はいはい。凄いですねぇー。じゃあ今の覚えてない人いる?」
誰も手を上げたり、口を開いたりしない。
「え、みんな今の覚えれてたのかよ。」
那流が少しショックを受けたような反応をする。
「当たり前でしょ。あんたがバカなだけでこれが普通だから。じゃあ、歌おっか。」
