あれは、海斗の中学に入って初めてレギュラーとして試合に出ることができる日を間近に控えた、5月の中旬。 今でもはっきり覚えているくらい天気が良くて、新緑の季節を迎えた木々の葉がやけにキラキラと輝いて見えた日だった。 私はその日、バスケの試合のためにいつものように自転車に乗って会場である学校に向かっていた。 見慣れた風景、 走り慣れた道。 いつもほとんど車通りがない交差点の信号が赤から青になり、横断歩道を渡ろうとした。 一瞬… ほんの一瞬目の前が暗くなって、私の記憶はそこで途絶えた。