不意に頭を撫でられて、笑顔を向けて帰って行く海斗の背中に、 「バカ」 ってつぶやいた。すると、聞こえていなかったはずなのに海斗が振り返って、 「葵!」 「ん?」 「葵の言いたいことって何だったの?」 なんて、言った本人すら忘れていたことを言った。 「バーカ!」 「はぁ?なぜに急にバカや(笑)」 「バーカバーカバーカバーカバーカっ」 …好きだ、バカ。 「ははは、じゃな」 私達は、もうすぐ起こる不幸なんて全く想像できないまま、お互いの家に帰った。