☆side 結菜☆


重たい気分のままむかえた体育祭。


大好きな行事なのに、いまいちテンションが上がらない。



「なにそれ!ありえないよ玄野くん!」



くるみは顔を真っ赤にさせて怒ってくれた。


「そんなやつ今すぐ忘れたほうがいいよ!」



龍くんはもう学校へ来ないんじゃないかって思っていたけど、ところがちゃんと来ているんだよね。



あたしももう忘れたいよ。
でも、会ったら忘れられないんだ…



「でも今日は玄野くんなんて視界に入れず楽しみなさい!ストレス発散よっ」



綾乃ちゃんの言葉に、おーっ!とくるみがこぶしを上げる。



「ほらっ、結菜ちゃんも!」