『ー僕の中から溢れ出したものはなにかな? どこか朝日のようにまぶしくて、なぜか夜のように寂しくて こんな気持ちにするのは君なんだね

僕の中から溢れ出す音は音符になり 人はそれを恋だと言うんでしょう?
だから、僕は声がかれるまで歌うよー』



1番が終わった。


間奏が流れるとき、私の大好きなSpringshineの春は自分のギターを見ていた瞳をあげて観客を見渡した。


私は思った。


私を見つけて
春さん。


私は前から薄々気づいていたのかもしれない。

春(しゅん)さんは春(はる)だって。



だって今、彼が私を見つけて目があったというのに


私は彼を直視して、驚かなかった。


しかも私はほっとした。