女の子はこちらに気付くことなく唄い続けていた。



私と女の子の距離はさっきと比べるとかなり近いのに歌詞が聞き取れなかった。




「つゆり…ね?」



女の子は外見に似合わない凛とした声で私の名前を呼んだ。




「貴女は誰…?」