「俺、東京の学校を受験する。」


そう聞いたのは
あたしが2年生で
祐輔が3年生のとき。





遠距離になることが嫌で
反対していたけれど


「やりたいことがあるんだ。」


そう言った時の
祐輔の表情が真剣だったから



応援しよう。




そう決めた。



それから祐輔が卒業するまでは
本当に早かった。



デートに行く回数も少なくなって
祐輔は受験モードに入った。



でも電話も毎日
少しだけだけどしてくれるし
たまに息抜きって言って
放課後少しだけ出掛けたりもしてくれた。



そういう心遣いがまた
嬉しかったんだ。