「…レイラン様、ここはリク王様が主催されているのに先程からお姿が見あたりませんわ
主催者にご挨拶をしないなんて無礼したくありませんの
どこにいらっしゃるかご存じ?」
「リク王様は少し体調を崩されてね
今日の進行は私がすることになった
気負う必要は無い、ただ楽しんでいってくれシルヴィア」
「まぁ、そうでしたの…」
…体調を崩された…ねぇ…
「君はここに来るのは初めてかい?」
「ええ、初めてですわ」
「美しい国だろう?設備と兵にはとても力を入れていてね
貴族達にはよく誉められる」
「…ええ、私もとても美しい国だと思いますわ…」
…なにが美しい国だ
この人は平民街を見たことがあるのか
飢えて苦しんでいる人を放って
地位と名声だけを重んじる国のどこが美しいというのだ

