依頼屋




私は普段は全くしないメイクをして、


ウィッグを付け直す


赤いリップをつければ多少大人っぽい


「こんなもんか…やっぱり似合わないな…」


そう思いながら外に出ると


彼は既に支度を終えて待っていた





「…かっこいい…」


彼は黒い燕尾服を着ており


すらっと長い手足がよく映える


髪の毛もいつもよりきっちり整えられているのでまるで本物の貴族だ



「行こうか



シルヴィア」



今から、彼はレオという人物で


私はシルヴィアという人物だ


私は心のスイッチを入れて彼の手をとった