依頼屋



「これ…」



裏庭にひっそりとあったのはカラの実だ


カラの実はすり潰せば麻薬になる



「それだけじゃない」


彼が周りを見渡すと所々に麻薬の元となる植物があった


「やはりこの夜会は黒だ」


「ねぇ、リク王は行方が分からないんでしょ?今日来るの?」


「さあな…招待状にはリク王主催と書いてあるが


この城は、はリク王のファミリーであり、この国の王子であるレイランのものだ


リク王自身の領土でない辺り、


行方をくらましている彼自身がここに来る可能性は低いな」


「主催者が出席しないなんて大丈夫なの?」


「…その辺はファミリー達が上手くやるんだろう」


彼と私は見つからないように隠れながら窓の位置、ドアの位置をしっかりと覚える


意味がないと思うかもしれないが、


これは危険な所に入れば入るほど大事な作業だ


命の危険にさらされた時はほとんどが窓から脱出する


その時、窓の位置を知らなければ瞬時に判断できない



「とりあえず中に入ろう」



人目を気にしながら中に入り、一通り位置を覚えるともう空が暗くなっていたので


急いで宿に帰り支度を整えた