依頼屋



似合わないなぁと恥ずかしく思いながら


着たドレスを彼に見せに行くといきなり抱きしめられた





心臓がドキドキと煩く


胸は何かでいっぱいで溢れそうだ


このままでは恥ずかしくて死んでしまう




「りゅ…リュカ…」




彼に問いかけても返事はない


彼の顔も髪で隠れて見えない





どうして…どうしてこんなことをするのだろう


これも利用するための演出?


だとしたらとても質が悪い




「リュカ…離して…」




もう一度そう言えば、



悪い、似合ってると言って外へ出てしまった



私はどうしてしまったのだろう…


彼が離れたのにまだドキドキが止まない


彼の触れていた所が熱い


…駄目だ、これは演技なんだ


こんなのにドキドキしていたら彼の思うツボだ


私は火照った顔を冷ますように自分に言い聞かせた