二人はそのまま医務室に連れて行かれた
エリーナの方は軽症ではあるものの頭を打ったらしくフラフラとしている
一方セルシアは未だ目覚めない
「ねぇ、団長今日の公演はどうするんですか?」
エリーナが泣きそうな声で団長に尋ねた
「エリーナも代役のセルシアもこうなってしまえば…中止するしかないだろう」
「どうして!?私、出来ます!!」
「エリーナ、諦めなさい」
「どうして!?だってこの一座は今まで中止なんて一回もして来なかったじゃない!
大雨でも吹雪でも嵐でもいつだって来てくれるお客様がいるかもしれないって!!
お客様を第一に考えるのが、この一座のモットーなんでしょ!!!」
「エリーナ…聞いてくれ」

