「ガシャーン」
凄い音が舞台に轟いた
「何の音!?」
ガーネットの声が静かな舞台に響き渡る
私もびっくりして立ち上がる
隣の彼も立ち上がったと思うとすぐに外へ駆け出した
私は彼の後を追いながら思った
まさか…
そこには小道具の下敷きになった
エリーナと少女がいた
この少女は確か、エリーナの代役のセルシアだったはずだ
嫌な予感が頭をよぎる
セルシアはエリーナを庇うように覆い被さっていた
彼と私は急いで二人を助ける
それに続いて一座の皆も助けに来た
「エリーナ!セルシア!」
団長は二人の意識を確認する
「あ、ぁ…セルシア!セルシア!」
エリーナは頭から血を流しながらセルシアの名前を呼ぶ
セルシアからの反応は無い

