依頼屋


「…それはできません…」


…よかった…。


そう、彼は依頼を途中放棄することは絶対にない


分かっていた…分かっていたんだ…


なのに、私なんでこんなに力が抜けて…




「…どうしてですか?私は、私は貴方の事が…」




「それ以上は俺には勿体ない言葉です」



彼はリナルの唇に人差し指をあてて言った


そんな一連の動作でさえ、とても優雅だ



「では、俺はこれで失礼します」


あ…彼が来る…


動けない…どうして…私…


手が震えて…