この施設に少女が来た
歳は俺とあまり変わらないだろう
顔つきは整っているが、目が据わっており売られて来たのは一目瞭然だった
こんな所に女の子を放り込むなんて変な親だ
とにかく、あいつには関わらない方が良さそうだ
一瞬、その子と目が合う
俺はさっと目を逸らした
関わらないように…面倒な事に巻き込まれないように…
何度も自分に言い聞かせたが、俺の心は完全に彼女を捉えて離さなかった
「てめぇ…ここに何しに来やがった」
男が少女の胸ぐらを掴んだ
あぁ…ほら面倒くさい
うるさいので席を立った瞬間俺は目を疑った
少女が男の眼球の前にフォークを突きつけている…
有り得ない…
あの一瞬で何があったんだ…?
あいつ…

