依頼屋




「くそっ…てめぇ…ここに何しに来やがった」


男は少女の胸ぐらを掴んで言った


「…………」


少女は何も答えなかった


「おい!聞いてんのかガキ!」


「…………」


「てめぇ…!!!」


男が拳を上げる


「お頭止めて下さい!!!」


「そうです!!もし、国軍に見つかったら…」


「うるせぇ!!」


数人が止めに入ったがそれを振り払い殴ろうとする


誰もがもうだめだと思ったその時


「……っ!!!!」


少女は男を一蹴して手を離れ、机の上にあったフォークを掴み


後ろから男の肩に乗り男の眼球の前にフォークをつきつけた


その動きはとても早く一瞬の出来事に皆目を見張った



少女はその様子を一瞥すると、無表情で部屋をを出た


「(今日は疲れた…ちょっと休もう)」


そう思い、施設から少し離れた場所にある木にもたれかかって寝た