three color


「実花と香奈もこっち座りなよ!」

そういわれて
急いで席に着く。



「自己紹介しようぜ!」


ユウマ君のそのかけ声で
男子から順に一人一人名前をいっていく。




名前の知らない男子2人は
圭介君、和真君と言うらしい。



そしてハル君の番。

「三浦陽。よろしく。」


短い自己紹介だけど
すごく愛しく感じる。


憧れてた
毎朝見てるだけだったハル君が
目の前にいる・・・!



「きゃーちゃん、次だよ!」

「はっはい!」


ガタッと焦って立ったので
みんなに笑われてしまった。


「えっと香奈です。よろしくお願いします。」


みんなに聞こえてるかどうかわからないくらい
恥ずかしくて小さな声になってしまった。





最初は緊張してたみんなも
だんだん打ち解けて
カラオケもどんどん盛り上がってきた。



「香奈ちゃん、だよね?
俺、佑真!
毎朝実は会ってるんだけど・・・。
わかるかな?」

ごくごく自然に隣に座るユウマ君。




うわっ、すごい・・・。
覚えててくれてるんだ。


「うん。わかるよ!」


自分の精一杯の笑顔で
ユウマ君に返事をする。


「やばっ・・・。
あんまそんな顔でみないで。」


「え?」


「・・・佑真、お前次局入れただろ?」

ハル君・・・?


「あ、そう!俺!
ありがとう、陽!
香奈ちゃんまたあとで話そう!
歌ってくる。」


周りにみんないるのに
2人きりかのような空間が生まれる。


無言気まずい・・・




「・・・お前、毎朝俺のこと見てるよな?」


急に話し始めた
ハル君に朝のことを言われて
ドキッとする。


「み、見てないよ?」



気づいたらハル君との距離は
物凄く近くなっていた。