今日も2人はたわいもない話をして
電車から降りて学校に向かう。
ハル君とユウマ君は
あたしの学校、女子校の隣の男子校の生徒。
行く方向も一緒なのに
同じ駅で降りても
これ以上近くにいる勇気もなく
1人後ろをゆっくりゆっくり歩く。
少ししたらあっという間に
2人の姿なんて見えなくなり
はあ・・・という溜め息だけ残る。
「話できたらなあ・・・。」
今日の授業なんなのかな
部活なににはいってるのかな
誕生日いつなのかな
・・・彼女いるのかな
聞きたいことも山ほどあるのにな・・・。
「きゃーちゃん!」
そういい、抱きついてきたのは
一番仲のいい実花。
あたしの名前は香奈だから
実花はきゃーちゃんと呼んでくる。

