blue 番外編 ハルside
「ごめん。」
今俺が頭を下げてるのは
親友、佑真に。
「なにに謝ってんの?」
それは・・・。
「香奈と付き合うことになった。
佑真が毎朝香奈を見てたこと
香奈が好きだってこと
ずっと隣で聞いてたし見てたし知ってたのに・・・。
裏切ってごめん。」
さっきよりも深く
頭を下げる。
バシッ
「・・・佑真?」
「お前が香奈ちゃん好きだってこと
俺も知ってたよ。
なのに俺、陽が優しいの知ってるから
それ利用した。ごめん。
合コンに誘ったのも
陽と正々堂々勝負するため。
・・・まあ、香奈ちゃんは
陽しか見てかなったけどな。」
ははって笑う佑真
「でも、香奈ちゃんと勝手に抜けたこと
結構腹立ってたから
さっき頭殴ったのでチャラな。
陽、よかったな。」
佑真の笑顔が
無理してるのがすぐわかり
罪悪感でいっぱいになる。
「香奈ちゃんを
幸せにしてやって。
じゃなきゃ俺奪うからな?」
にやっと笑う佑真
「当たり前。
・・・香奈は譲らねえよ。」
「それ聞けて安心。
じゃ、俺教室戻るわ。」
佑真、ありがとう。
最後の涙声になってたのは
気づいてない振りしてやるよ。

