three color


ハアッハアッ


「わりっ。」


そう言いながら
繋いでた手はいとも簡単に
離されてしまった。


「連れ出してごめん。」


そう言って謝るハル君。
ねえ、なんで?


「佑真がお前のこと
狙ってんのずっと知ってた。
今日お前くることも知ってた。
・・・だから俺、今日あそこに来たんだ。」



ドキッドキッと
全身が心臓になったみたいに
早く、早く動く。


「俺、お前が好き。
毎朝お前が俺を見てたの知ってんのは
俺がお前を見てたからだよ。」



真っ直ぐに、すごく真っ直ぐに
あたしの目を見て伝えてくれた
それが夢みたいで
昨日まで有り得なかった今の状況。





「佑真も大切だから
この気持ち消そうと思った。
でも無理だったわ。」


そんなに辛そうな顔しないで?


「俺と付き合ってください。」


「ほ、ほんと?」


「おう。」

照れながら少し辛そうに
でもすっきりとした顔で
そう答えた。



「あたしも・・・、好きです。
毎朝ハル君をみてました。」



ギュッ・・・



「佑真には話しつけるから。」


安心して。


また耳元で呟かれた
ハル君の声にあたしはもう
ノックアウトです。