《二回目の教師》
校舎を出て真っ先に飛び込んでくる
大きな桜の木
今年も綺麗だな〜と見上げて
門をくぐった
あたしに続いて男の人も門をくぐって
いた。ん?誰だろ?
目が悪いあたしはじーとその人物をみた

『遅くまで何してたの?』

『あっ!佐賀野先生!』

『え?そうだけど何で知ってるの?』

『部活前に体育館の所で話してた
じゃないですか〜笑』

『…覚えてない笑』

なにこの人。数時間前の事じゃない
ま、忘れっぽい人なんだなーて
軽く捉えて交差点まで一緒に帰った
そこまで気まづいと思いつつも
話が弾み最初の印象が薄れていた
この時からだったのかな
あたしの中で動き出したのは
この出会いがあたしを変える
存在となる