誰よりもきっと

《夏休み》

あたしは部活を引退していたが
団体戦の人数が足りなくて練習に
励んでいた

あと少しあと少しと
先生の誕生日も近づいていた
そして今日は先生の誕生日
あたしはおめでとうを言いたくて
探したくないのに無意識に探していた
部活が終わり部室に戻る
するとプールで泳ぐ先生を見つけた

『先生〜誕生日おめでとう』

『おっえ？！なんでそんなことまで
覚えてんの？！こえーだろーが笑』

(好きな人の誕生日くらい覚えてるよ)

『この間言ってたじゃんかー』

『ふっ笑…今日誕生日の話したの
初めてだよ。お前が一番！
誕生日なのに1人とか寂しくね？』

(一番？！やったあ)

『彼女に祝ってもらえばいいじゃん』

『んーな、存在いねーよ笑』

『作らないのー？』

『そんな簡単に作れねーよ笑』

たわいもない話をした
先生は自分の事をよく話してくれた
もっと知りたいと思う気持ちが強くなっていて部室に戻るとしほが
からかってきた。くるとは
思ってたけどね。笑
笑い合いながら部室をでて
また自販機に向かう。
今日はしほと2人
しほと話していると西先生がきた

『友成〜部活か？お疲れさん』

『西先生〜ありがとう！』

『高野〜慎頑張ってたぞ〜』

そう、しほの彼氏の慎くんは
サッカー部でサッカー部の顧問は
西先生だった
意外な共通点に驚いたが
それから3人で話していた
暫く話をしてあたしたちは
家路に向かった
今日も疲れちゃったな〜
明日は1日オフだしゆっくりしてよ

家に帰りお母さんが家にいた
お母さんとこうやって顔を合わすのも
久しぶりな気がした
するとお母さんは口を開いた

『ねえ、優羅。大事な話があるの』

『ん？なあに？』

『あなたとさきのお父さんに
会いたいと思う気持ちはある？』

さきとはお姉ちゃんの名前

『あたしは…あるよ』

あたしのお父さんはあたしとお姉ちゃんが小さい頃家を出て行った
あたしたちが小さい頃家には
お金がなくてとても苦しい生活を
していたのにお父さんはギャンブルに
お金を使っていたらしい
お母さんと口喧嘩になると
家を出て行く癖があったみたいで
いつしか帰ってこなくなったという
話を何度か聞いたことがある
そんな話を聞いてもあたしには
わからない当時の2人がいるわけで
会ってみたという気持ちはあった

『さきもこれを機に変わって
くれるかもしれないし、今週の
土曜日に会いに行こう？』

そう言いお母さんはご飯の支度を
してお姉ちゃんの帰る時間を待った
1時間ほどしてお姉ちゃんが帰ってきた
お母さんがお姉ちゃんに話があると
座らせて話をした
お姉ちゃんはわかったといい
部屋に入った
勘違いかもしれないけど
お姉ちゃんの顔は明るかった