天使な君は儚すぎる夢を僕にくれた

「泊まるとこないなら自分でなんとかしろよ」


「だってお金ないんだもん」


グスグスと嘘泣きを始める彼女に苛立つ。


「つーか何で僕の名前知ってるんだよ?」


「それはねー君は選ばれたの」


頭が痛い。一体何に選ばれたんだよ...。選ばれるのなら他の人にしてくれ。厄介事はごめんだ。


「私は天使なの、愛のキューピッドってわけなのだよ海君。これから仲良くしましょ!」


「......頭大丈夫?」


「あ、ばかにしたなー。...お腹へった...」


彼女は座り込み黙りこんだ。


「わかった!飯食わせるから、立てよ!」


元気よくうなづく彼女に、苛立ちはなくなった。可哀想になって、僕は連れて行く事にした。