pureLove 永遠の愛

旬と俺の間に沈黙が流れる。


「………。」


「………。」


「でもお前…昔から親父さん
みたいに.なりたいって
言ってたじゃん。
まぁ日本でもイタリア料理
は学べるだろうけど…。
でも…圭吾君がこんなに
頑張るとは思わなかったな。
すぐにケンカして帰って来
ると思ってたけど。(笑)
そろそろ俺達も将来の事.
真剣に考えなきゃな…。」


旬の言う通りだった…。


兄貴の事だからすぐにケンカして
帰って来ると思ってた。


でも違ったんだ。


「正直.知らない国で言葉も
わからねぇ…。
毎日.皿洗いばっかでさ…。
一週間で帰ろうかなって
思ったよ。
でも厨房に親父と当時の
仲間だった人達が一緒に
写った写真が飾られてたん
だよ…。
それもさぁ…親父が15の時
の写真だぜ。(笑)
みんなが言うんだよ…。
SINは最高のシェフだ。
お前もSINみたいな最高
の料理人になれって…。
俺…親父の偉大さを感じたよ。
それに15の時の親父の写真
見たら帰れねぇよ。
こんな事で逃げちゃいけね
ぇなって思ってよ。」