「おはよう、裕くん!」


久しぶりに裕くんに会えて嬉しくて、私はブンブンと手を振った。



遠目にも裕くんが苦笑するのがわかった。



裕くんの歩みが少しだけ速くなり、やがて小走りになった。



「ごめん、また待たせちゃって。」


私のすぐ前に立った裕くんは申し訳なさそうに眉を下げた。


「ううん、全然待ってないから。」


というのは社交辞令に近い。


本当のところをいうと、今日は張り切りすぎて4時に目が覚めてしまって、15分くらい前からここで待っていた。