それは、兄弟喧嘩終了の合図だった。



ある意味、兄弟喧嘩より根が深かったかもしれない。


……親父はこれからもきっと、少しずつ日常に戻るんだと思う。




僕らはこの家で二人っきりだ。



「幸せにしなかったらぶっとばすからな。」




そう言った兄貴の目は、ひとひとり殺せそうなくらいだった。