裕くんのかけていく後ろ姿を見ながら…… カキ氷じゃなくてわたがしにすればよかったとか、かわいいお面にすればよかったとか。 そんな女の子ぶった思考が頭を占める。 花火と共に聞く裕くんの声はお祭りの人混みにかき消されることなくクリアに響いて。 いつも、わたしばっかりドキドキしてる。 お面を優しく被せたるときに、僅かに裕くんの息がかかって、もう、心臓止まりそうだった。