「何、食べたい?」



「カキ氷。」

「何味が好き?」

「レモン。」


「りょーかい。買ってくる。」


「え、いいよー、自分で買うから。」



そう不満そうに反論する春華に僕はさっき春華に頭に乗せられた狐のお面を優しく春華に被せた。



「すぐ戻るから。」




僕はそう言い置いて駆け出した。



「……バカ。」

春華がそう呟いたこと、春華の顔がお面の下では真っ赤だったことに僕は残念ながら気づかなかった。