え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎

私に話しかける資格はある……?

窓から風が入ってきてるのか、裕くんの綺麗な黒髪がサラサラと揺れた。

教室をくるりと見渡すとD組には裕くん以外居なかった。



私はなんだかとても裕くんの声が聞きたくなって……


「裕ー‼︎」


私はその声にドキリとして、止まりかけていた足取りを速めた。



あ……




荻野琴子ちゃんが教室に入ってくのが見えた。



ズンっと胸が重くなる。


裕くんが気になりだしてから一番はじめに意識した。


多分、あの子が裕くんの一番近くにいる女の子。



そもそも、私が陽と別れてすぐ告白したのは少なからずこの子が居たからだ。