月曜日、私はうんと、早く家を出た。


裕くんが私に黙って先に行っちゃうような気がしたから。



私はひとり、公園の大きな木を見上げた。


ここは、陽とお別れした場所。

私と裕くんとの家からこの公園はほとんど同じくらいの距離だ。


まさか、裕くんが待ち合わせ場所として提案するとはおもわなかったけど。


ジャリ…

突然、足音がした。


「裕く……」