「うう…寒…」

慣れない一人での登校。

昨日までは、2人で歩いていたんだな…
なんて考えていたらまた涙が溢れてくる。

未練たらたらじゃん、あたし。

だめだなぁ。情けないなぁ。

そう思いながら歩いていると
前に二人の人影が見える。

…見覚えのある、顔。
雄大くんと耕史くん。

流石に昨日の今日はきついなぁと
なるべく足音をたてないように、
気づかれないように、ゆっくりと歩く。

嫌でも話し声が聞こえてくる。

「〜だよな。」「いや、お前もよく頑張ったよ。」

なんの話、してるんだろう。
サッカーの話かな?

雄大くんは、サッカー部だった。
サッカーしてる姿を好きになったんだ。

二人の話は盛り上がっているのか、
だんだんと話し声が大きくなってゆく。