「ごめんな、こんな所に呼んで。」
「ううん。それより、話、って、?」
…
少しの沈黙があった後、
雄大くんが重い口を開く。
「俺たち…別れ、よう…。」
予想してたけど。
聞きたく、なかった言葉。
「な、んで?」
「受験に…集中、したいから…」
そっ、か… そうだよね…
邪魔、だったのかな。
「受験終わるまで、恋人らしいこと
絶対しないって…言っても…?」
「ごめん…。付き合ってるってだけで、
…重荷、なん、だ。」
「 そっか…、わかっ、た。」
「ごめん…」 「ううん。」
や、だめだ。
このままだと、泣いてしまいそうだ 。
泣いたところなんて、見せたくないから。
「今まで、楽しかったよ。…ありがとう。」
「…俺もだよ。」
私はそう雄大くんが言い終わる前に
早足で教室を出た。
