チョコチョコと救急箱を棚に戻しにゆく世那をボンヤリ見つめた後、壁に掛かった長方形の鏡に目をやった。


左目の下と右口元にバンソーコーを貼ったオレが見返してきて、フーーー…と息を吐いた。


いつまでこんな日常が続くんだろうな………


中学校所か小学校の頃から暴れてきたオレに簡単に平穏な時間が訪れるワケ無いって思ってたが、ここまで恨まれていたとは………


世那には危害が加わらない様必死に守ってるけど、早く普通のカップルの日常を送りたい。


「―――…力也君。力也君!私の声、聞こえてますかぁ!?」


「へっ!?」