「もう、力也君ってば今月に入ってからケンカの回数多くなってるよ。せっかく整った顔してるのに、もったいない……」


雪景色から目を逸らし、大人しく手当てされていると、世那がマユゲを八の字にして呟いた。


「しょうがねぇじゃん、向こうからケンカ売ってきたんだから」


「力也君足速いんだから、走って逃げろってつき合い出してからずーーっと言ってるじゃない!なのになんで逃げないの!?」


………と、言われてもな。


そんな簡単にはいかねぇんだよ、世那。


『『『見つけたぞ剣!テメェ覚悟しろ!』』』


『ハッ?誰?アンタ等』