彼氏の顔に新しく出来た傷を目敏く見つけた世那に、グイグイと保健室に連行されるオレ。


ヤンキー仲間の榮児がニヤニヤ楽しそうに見送っているのをギロリと睨みつつ、保健室までやって来た。


「アレェ?先生いない……まっ、いっか。力也君、そこ座って」


「………ラジャ」


保健室まで着くと養護教諭はいなく、ベッドに寝ている生徒もいない。


ガランとした室内に入ると、窓から見える景色は一面真っ白だった。


当たり前か……世那とオレはつき合って7ヶ月。


もう2月の中旬なんだし、辺り一面雪景色なのはいたって普通の事。