それに、初カレは〝本当に好きな人〟と付き合えた時にそう呼べばいい。

 そうだ、そうしよう。


 勝手にそう決めたあたしは、なんとかテンションを上げた。



「……とにかく!メロメロにさせてから別れるっていう復讐を語ってる割に、全然計画がないのが駄目なの!」


「う、うん……」



 みおはあたしをじっと見つめ、

「まあ、望月相馬が可哀相だけど、あたしは純香を応援する!だから、厳しく言わせてもらう!!」

 そう言うと勢いよく立ち上がった。

 あたしはそんなみおを目で追う。


「純香!あんたは大きな目標を言っているけど、計画がない。計画がない目標はただの夢だよ!方法が分からないままじゃ、実行できない。実行出来なければ、どんなことも叶わない。」


「うん、そうだね」


 みおの有り難いお言葉を、あたしはソファの上で正座をして真剣に聞く。



「だからまずは、きちんとした計画を立てなさい!」


「で、でも美織さん……恋愛レベル0のあたしには立てられません」


 みおはあたしのその言葉を聞くと腕を組んで、

「うーん……まあ、純香みたいな恋愛初心者の恋愛音痴には難しいかもね……」

 と言いながら考える素振りを見せた。


 あたしは思わずツッコむ。


「……ちょ、酷いって!」


「何が?本当のことじゃん」


「いや、そうなんだけど……!」


「ははっ、嘘だよ。あたしが一緒に考えてあげるから、安心して」