あたしの額に、温かいものが触れた。
どうやらそれは、望月相馬の唇のようだ。
「な、何……？ちょ、やっ……」
顔を左右に振ってそれを阻止しようとするが、望月相馬の右手があたしの頭を押さえてそれを止める。
そのおかげで離された左手で望月相馬の胸を叩くけど、望月相馬には全く効いていないようだ。
「や、だぁ……」
そう言っているのに、望月相馬はキスを止めてくれない。
「は、なし……て」
ついに、望月相馬の唇とあたしの唇が重なった。
何度も何度も重なる唇が、妙に熱くて。
どんどん深くなっていくキスに為す術などなくて、あたしの体から力が抜けていく。
いつの間にか、あたしは望月相馬に全て委ねていた。
頭が熱でやられてしまったのだろうか。
何も分からないのに、涙だけが溢れ出ていた・・・。
