……


……僕……森野透は、女性が苦手だ。


けれど、昔に比べたらもう。


些細なこと以外は回復した。


親友のデートを羨ましいと感じるのはその証拠。


伊達さんとだって普通に接することが出来る。……まあ、それは当然なのだけれど。


別に、何かの物語のように失神するわけでもない。


怯えない。


至って普通にしている。


心の中――……気持ちが、思考が、上手く動いてくれないだけだ。


そう。あと少し。


考えすぎなのは解っている。





滲み出る汗と共に、僕の駄目な部分も流れ出てしまえと太陽を睨み、そして……


……情けなくも、立ち眩んでしまった。